じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

善福寺公園あたり

杉並の善福寺公園周辺。都会の喧騒を逃れて、枯葉を踏みしめて歩くときのカサコソとした音や池を渡るすがすがしい空気にほっとしたひとときを見出す・・・、そんな素敵な場所であることは多くの方がきっとご存知でしょう。


JR荻窪駅から「南善福寺行」のバスで15分もすれば善福寺公園ですが、なぜか手前の「井草八幡」あたりでバスを降りて歩きたくなってしまいます。
青梅街道の銀杏並木もすっかり色づいて、大きなケヤキに囲まれた八幡様の大きな森も、善福寺公園に向けて下る道すがらも目を楽しませてくれます。
わざわざ電車やバスに乗ってまで出かけなくても・・・・・と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。でも、そこにもうひとつ、出かけてみたくなるお気に入りの空間やイベント、コンサートがあるとしたら、どうでしょう・・・・・。

お気に入りのひとつを、ご紹介したいと思います。善福寺公園に隣接してはいるものの、「まあ、こんなところに?」と思うようなところに、「葉月ホールハウス」のかわいい看板が見えてきます。
40人も入れば満員という小さなスペース。でも、たった40人のために行われるコンサートほど贅沢なものはありません。
心地よく行き届いた空間の中で、歌い手の息遣いを感じるほどに間近に演奏に聞き入ることの喜び、これは魅力的です。

中央に置かれたマホガニーのグランドピアノ。いつも、うっとりと見とれてしまいます。越路吹雪さんやご主人の内藤法美さんが使っていらしたもの、と伺っています。(室内の写真はオーナーにご許可をいただいて撮影いたしました)
この日のコンサートは「おとなのためのなつかしいうた」と題して、テノールの市川和彦さん、岩河智子さんのピアノによる、クリスマスの季節にふさわしい選曲。小さなスペースゆえに、お客様が間近にいる空間は、ごまかしがきかないという点で演奏者にとっては、やりにくいこともあるのかもしれませんが、「時空を共有する」喜びは、大ホールでは決して味わうことのできないものです。すっかり楽しませていただきました!
コンサートのほかにも、先日はまどみちおさんの詩の朗読会がありましたし、惜しまれて廃刊になった「銀花」の展示会なども行われました。
時間の都合がつく時にはできるだけ散歩に出かけようと、いつも気にかけている、お勧めの場所ですよ・・・・・。
小さな散歩と小さなコンサート、皆様もいかがですか。
ご関心がありましたら、こちらへ。
葉月ホールハウス http://hazukihh.com/about/index2.html

(やちゃ坊)