じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

幻のライヴ映像、アーカイブ

昨晩遅く(9月30日金曜深夜、今日10月1日1時40分)、マスターテープが奇跡的に見つかったというジャズの帝王、マイルス・デイヴィスの幻のライヴ映像が、デジタルリマスターされて放送(こちらのNHK-FMのブログに詳しく記されています近畿地方の方は10月4日、つまり3日深夜に放送とのことですから、これからチェックできますね)。その鮮明になった幻の映像は1973年収録とのことですから、40年ほど前の出来事。よくぞ残っていたものですね。写真は「アガルタ(AGHARTA)」と「パンゲア(PANGAEA)」のジャケット。この番組を観て思い出して聴いていたマイルス・デイヴィスのライヴ盤です(どちらも1975年日本でのライヴ)。
ここから最近思い出されるニュースといえば、「1912(大正元)年に京都で撮影された現存最古の能楽映像 演劇博物館GCOE日本演劇研究グループの調査で判明」早稲田大学HP内の記事はこちら)という話題。この映像はなんと100年前の撮影。“「切れのある鮮やかな舞と、朗々たる謡を特徴とする芸風であった」という口伝通りに演じる金剛謹之輔師の姿が映されています”とのこと(前述の早稲田大学HP内の記事より引用)。当時、実際に能に魅せられて映像に収めようとした撮影者の思いが想像できますね。
そういえば少し前にNHKEテレ「にっぽんの芸能 芸能百花繚乱」で「現代邦楽の息吹 箏の巨人ふたり」が放送されていましたが(6月24日放送:当ブログで記事になっています→「浜木綿忌」)、宮城道雄と中能島欣一昭和9年、つまり80年ほど前の共演映像やお二人の肉声による音楽談義(箏の未来を語り合うという趣旨で、南方諸民族の音楽、ドビュッシーという言葉が出てきます)が楽しめたのもこうした記録、保存のおかげ。たとえるなら、まるでタイムマシーンにのせてもらったかのような感覚が湧いてくるように思います。
最後にじゃぽ音っとブログの関連記事をご紹介。アーカイブにご興味のある方はぜひご覧ください→「歴史的音源が公開されます」

(じゃぽ音っと編集部T)