じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

日本民踊舞踊連盟講習会

日本のみならず海外にも多くの会員を持ち、昭和46年の発足以来、世界に誇れる日本の民踊舞踊を研究し続けている「日本民踊舞踊連盟」の熱海新年会(講習会&新年宴会)が、1月9日(水)に熱海後楽園ホテルにて盛大に開催されました。

毎年全国から会員が集まるこの講習会。今年の講習曲として、北島三郎さんと鳥羽一郎さんのデュエット曲「男どうし」(日本クラウン)の他に、昨年末に弊財団から発売した相原ひろ子さんの「深川恋なさけ」も選曲していただきました。ありがとうございました!
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「深川恋なさけ」は千葉県柏市を中心に指導・舞台活動をされている若月流の若月仙之亟家元が振付けしてくださり、この日は家元代範として各教室でも指導されているご子息の若月亮先生も一緒に舞台上で熱心にご指導くださいました。
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この曲は、オーケストラ伴奏で歌う1番と2番の歌詞の間に、三味線だけで伴奏している端唄「から傘」の「水の月 手には取れぬとあきらめながら 濡れて濡れてみたさの 恋の欲」という歌詞が入っています。メロディーにのって物語を表現するオーケストラ伴奏部分と、三味線の音の中にある「間」に情景を重ねて表現する部分、その両方を味わう事が出来る振付けで、踊る(表現する)楽しさが存分に詰まった振付けだと感じました。

決してやさしい振付けではありませんでしたので、会員の皆さんも家元の言葉を一言たりとも聞き逃さないようにと、それは熱心に学ばれていました。注意すべき箇所は何度も繰り返し復習し、講習会終盤には会員のみなさんもそれぞれに習得され、その顔は楽しそうに見えました。

講習の最後に、家元の踊りに相原ひろ子の生の唄を合わさせていただきました。視線や体の向き、指の先まで神経を通わせて表現している家元の姿を拝見しながら、歌が立体的になって、歌詞や曲に新しい命が吹き込まれたような気がしました。
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私は曲の制作担当としてこの講習会を最後まで拝見せていただき、大変勉強になる事ばかりで、今後に役立つポイントもいくつか見つけることができました。

この機会を作ってくださった日本民踊舞踊連盟の皆様に感謝しています。ありがとうございました。

(K)