じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

秋の公演まだまだあります!(神令さん編)

本日は、文化の日。お天気も穏やかで、過ごしやすい一日となりました。昨日のブログにもありましたが、この時期は、催し物がたくさんあります。本日は、本年度の邦楽技能者オーディション(◆)の合格者、神令(じんれい)さんのリサイタルがあり、お伺いしました。「尺八とピアノ〜霜月の星〜」と題されたリサイタルは、尺八とピアノによるコンサートで、今回で4回目だそうです。神さんは、尺八古典本曲の伝承活動の他、ジャンルを問わず様々なアーティストとの共演を試みられています。
演奏会は、神令さんの演奏で尺八古典本曲「松巌軒 鈴慕」から始まりました。この曲は、先日10月31日に弊財団より発売された「尺八古典本曲/神 令」(◆)に収録されています。
神令さんの祖父の神如道師(1891〜1966)は、尺八古典本曲の流派の一つである根笹派のお膝元、弘前の生まれだそうで、早くから古典本曲を修得され、その後、尺八本曲研究のために全国の虚無僧寺を訪れて、各地に伝わる本曲を採集、集大成されました。本アルバムでは、神如道師から伝承された尺八古典本曲、全6曲が収録されています。
演奏会2曲目は、神令さんの奥様、神三奈さんのピアノ演奏による「シャコンヌ」。J.Sバッハ(1685-1750)が作曲した「無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番 ニ短調 BWV1004第5曲目」を、F.ブゾーニ(1866-1924)が、ピアノのために編曲したもので、ヴァイオリンとはまた違った雰囲気で聴き入ってしまいました。この日、トッパンホール(文京区)で使用されたピアノは、イタリアのファツィオリ(FAZIOLI)というメーカーで、代々家具職人の家柄というパオロ・ファツィオリ氏を中心に、熟練した職人による手造りということで、とても素敵なピアノでした。
プログラム後半は、尺八とピアノのために作曲された曲を中心に、途中打楽器も加わり、最後は尺八とピアノと打楽器を用いて編曲された宮城道雄作曲「春の海」の演奏でした。箏と尺八の曲「春の海」も、最近ではいろいろな楽器で編曲・演奏され、さまざまな表情の春の海を聴くことが出来ます。(弊財団からこのようなCDも出ております。→◆名手と共演「春の海」カラオケ

(楽屋写真を1枚お借りしまして…。左より打楽器の梯郁夫さん、神三奈さん、作・編曲の轟千尋さん、神令さん。皆さん苗字が1字です!)
神さんの演奏会終了後は新宿文化センターで開催された『吉田兄弟 和の祭典』へ。「吉田兄弟」のお兄さん吉田良一郎さんの新・純邦楽ユニット「WASABI」、弟さんの吉田健一さんがプロデュースする若手津軽三味線集団「疾風(はやて)」、そして最後は「吉田兄弟」による豪華饗演でした。たっぷり2時間、津軽三味線をはじめとする、この時期に相応しい和楽器の祭典でした。
新宿文化センターを出た後は、韓流の街、新大久保へ。韓国料理店「李太郎」さんで韓流スターのユチョン(左)発見!

あの頃が懐かしいなぁ…→「2007年東方神起のタッチ会に行く(◆)」
秋の演奏会まだまだたくさんあります。お見逃しなく!(◆)

(制作担当:うなぎ)