じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

結城座古典宝船公演『芝浜の革財布〜今此再来浜正夢』

今週末から5日間に亘って開催される、江戸糸操り人形の公演について、ご案内させていただきます。

【演目】「芝浜の革財布」〜今此再来浜正夢(いまここに・ふたたびかえる・はまのまさゆめ)


【会場】座・高円寺2(JR中央線 高円寺駅 北口 徒歩5分) 地図はこちらのページをご覧ください
【日時】1月25日(金)19:00
    1月26日(土)14:00
    1月27日(日)14:00(終演後に結城座の人形の遣い方解説とQ&A)
    1月28日(月)19:00(終演後に結城座の人形の遣い方解説とQ&A)
    1月29日(火)14:00
【料金】全席指定  5,000円 ペア券 8,500円(結城座のみで取扱い)
【チケットお申込み】こちらのページ から、あるいは 下記でも扱っています
座・高円寺チケットボックス(Tel.03-3223-7300)
チケットぴあ(Tel.0570-02-9999 Pコード425-484)
イープラス
【お問合せ先】結城座 Tel.042-322-9750 (平日 10:00〜18:00 時間外は留守番電話で対応)あるいはメール info☆youkiza.jp(☆を@に変えて)

あらすじ:魚屋の政五郎は、腕は良いのだが酒に溺れ働かず呑んだくれて借金ばかり。妻のおたつはそれを案じている。暮れも押し迫ったある早朝、おたつにせかされ渋々仕事に出た政五郎は、芝浜で40両という大金の入った革財布を拾うが、果たして夢か現(うつつ)か…?

結城座は、江戸時代の寛永12年(1635年)に初代結城孫三郎が旗揚げした、江戸糸操り人形の劇団です。江戸時代、関西を中心に人形浄瑠璃が広く愛好されたのに対し、江戸では糸操りが非常に盛んで、今や歌舞伎や文楽でおなじみの「伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)」も、実は結城座のための書き下ろし作品だったのだそうです。江戸幕府公認の五座の中で、歌舞伎三座(市村座中村座河原崎座)は、座元名のみが今日も継承されていますが、現在「座」として活動を続けているのは結城座のみ。以来370年余を経て、結城座は 『国記録選択無形民俗文化財』『東京都の無形文化財』に指定されています。
古典の他に翻訳ものなど実験的な新作公演も多く手掛け、海外でも高い評価を受ける結城座。今回は、三遊亭圓朝作の落語「芝浜」を人形芝居化しての公演です。結城座が落語もとに上演することは明治以降何作か行われており、この「芝浜」は、これも圓朝作の傑作人情噺「文七元結」に続き13年ぶりだそうです。
「芝浜」は有名なお話ですから、ストーリーをご存知の方も多いと思いますが、さらに今回、結城座では『意外な組み合わせのスタッフ・キャスト、そして回り舞台による多層な舞台セットで、観る、魅せる芝浜の世界へ誘います』とのこと。
「意外な…」のひとつが、「男女さかしま」という手法。これは、登場する人形と人形遣いの男女が逆転していることを言うのだそうです。女形の名手である十二代目結城孫三郎氏がしっかり女房おたつを、そして初の女性人形遣いである結城千恵氏がぐうたら亭主政五郎を演じるこの舞台。他にも随所に工夫が凝らされているようで、『伝統ある華麗かつ繊細な人形遣いの技芸と、ユニークなさかしまの世界を、ぜひ体験してください!』と、結城座さんからのメッセージです。

江戸時代、日本人にとって大人の愉しみであった「人形芝居」――その魅力に触れてみてはいかがでしょうか?

公演公式サイト
結城座公式サイト トップページから、過去の公演の動画もご覧いただけます。

(YuriK)