じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

紀尾井ホールへの道【桜編】


桜が満開の日曜日、女流義太夫演奏会「はなやぐらの会」(鶴澤寛也さん主催、紀尾井小ホール)に行ってきました。もちろん、四ッ谷駅から土手の上の「紀尾井ホールへの道」(→◆)を通って。
左に上智大学、右のグランド側にも咲いていました。


土手を降りて見る桜並木もいい眺めです。

紀尾井ホールの横にはかわいい枝垂れ桜が。

第8回を迎えた「はなやぐらの会」の今日のプログラムは、浄瑠璃に竹本駒之助師を迎えて壇浦兜軍記「阿古屋琴責の段」。華やかな大曲をたっぷりと堪能しました。演奏に先立つ橋本治さんのお話もいつもながらの名調子で曲に導いてくれました。
昨日は国立劇場小劇場で東音宮田哲男さんの長唄演奏会がありました。大震災で中止や延期が多かったので、演奏会に出かけたのはほぼ一月ぶりです。
どちらも、中止にするかどうか熟考した末、あえて開くことに決断したとご挨拶がありました。それぞれ熱のこもった素晴らしい演奏でしたが、いつもにもまして大きかった終演後の拍手は、生で演奏を聴くことの喜び、有り難さを久しぶりに味わった、自然な気持ちの現れのようにも思われました。
少し散り始めた花びらの舞うなか、帰り道も同じコースで気分よく駅へと向かいました。

(Y)