じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

和楽器店ご紹介「小川楽器店」

こんにちは。本日あたりから、桜のレポートという時期なのでしょうか。
伝統芸能を堪能できる国立劇場では、4月8日(日)まで、「さくらまつり」をやっているそうです。千代田区の隠れた桜の名所!ということで、「熊谷桜」「駿河桜(二代目)」「小松乙女」など、珍しい種類の桜が植えてあるそうです。是非、ご覧になってみてください。
本日は、桜のお写真でもと思いましたが、少々風が強かったので、先日お天気の良かった4日に、本郷三丁目に行ってまいりましたので「(株)小川楽器店」さんをご紹介します。

東京メトロ丸ノ内線の「本郷三丁目」駅を下車しまして、本郷通りを歩きますと、東京大学 本郷キャンパスがあります。見えてきましたのは、「赤門」ですね。門の前にいるのは、新入生さんでしょうか…。
もう少し進みますと、正門が見えてきました。

奥に見えるのが、「安田講堂」だそうです。この通りを歩いていると、古本屋さんも多く、レトロな建物も多いので、昭和時代にタイムスリップした感じがします。
もうすこし歩いて行きまして、一本路地を入ったところに看板を発見。以前は、本郷通り沿いにお店がありましたが、現在は少し奥に入ったところにあります。(ここまで来ると「東大前駅」が近いです。)

「小川さん、こんにちは〜」「おう〜、いらっしゃい」と、、、いつも明るい雰囲気です。

小川楽器店の初代は、現在の店主小川眞紀夫さんのおじいさん小川庄次郎さんで、明治40年に名古屋から上京し、本郷二丁目の菊屋さんの番頭として、琴の製造、調律、修理をなさっていたとのことです。明治43年に森川町(現在の本郷6丁目)に独立、出店し、二代目の秀雄さん、現在の眞紀夫さんと、戦前、戦中、戦後にわたって琴屋を営んでいるということです。昭和48年、株式会社となった年に、宮内庁の御用を賜り、以来35年宮内庁御用達のお琴屋さんとのことです。
名古屋時代は、現在の中区栄で三味線屋さんをしていたようです、、とのことで、その系譜はかなり古くまでさかのぼることができるとか……代々、和楽器屋さんですね。大正〜昭和時代には、本郷のあたりには、お琴の先生もたくさんいらっしゃったそうですが、最近では東京で店舗を構えているお琴屋さんも少なくなってきているとのことです。

ところで本郷森川町も散策してみると面白そうです。「本郷館」という明治38年に建てられた下宿屋もありましたが、昨年取り壊しされてしまったようですね。その近くには、「求道会館」があります。こちらも歴史のある建物です。藤井昭子さんが地歌ライブを定期的に開催していますので、是非、足を運ばれてみてはいかがでしょうか。次回ライブは、5月21日です。(ピンクに見えるのは、藤井昭子さんのチラシです。)

(制作担当:うなぎ)